条件同士を「,」でつなげることがあります.これについて確認しておきます.
結論から言うと,条件同士を「,」で結ぶときは基本的には論理和,すなわち「かつ(\(\land\))」を意味します.
しかしながら「,」を他の意味で使うこともあるようです.
例えば2次方程式\(x^2-3x+2=0\)を解く際,
\[x^2-3x+2=0\]より\[(x-1)(x-2)=0\]したがって\[x=1,~2\]
と書くことと思います.ここに現れる「,」は明らかに「かつ」ではありませんね.
しかし論理式で記述すると,
\[
\begin{align*}
&x^2-3x+2=0\\
\Longleftrightarrow~&(x-1)(x-2)=0\\
\Longleftrightarrow~&x-1=0\lor x-2=0\\
\Longleftrightarrow~&x=1\lor x=2\\
\end{align*}
\]
であり,これをみると\(x=1\)と\(x=2\)は論理和つまり「または」で結ばれていることが分かります.
以前,某雑誌でこの「,」の使い方について触れていました.それによると(大学の)数学の先生によっては上の「,」はあくまで「かつ」とすべき派と,上の「,」は集合論で使う「,」だから全然OK派がいる・・・みたいなことを言っていた気がします(ごめんなさいうろ覚えです).僕個人としては条件と共に現れる「,」は「かつ」としておき,例えば上の二次方程式ならば\(x=1\)または\(x=2\)と書いた方がいいじゃん派です.