全確率の定理

A君が友人とストリートファイターⅡ(スーファミ)で友人Bと対戦している.A君が勝つ確率は?

という問題があったとしましょう.こんな問題を見たらどう思いますか?(勝つか負けるか,2分の1だ!は間違いですよ~)当然,こう思うと思います「そらA君が誰使うかによるだろ」と.では,どんな場合があるでしょうか.リュウを使う場合,ケンを使う場合,ガイルを使う場合,春麗を使う場合….いろいろ考えられます.そして,ストⅡは2人同時に操作はできません(そのラウンドで1人のプレイヤーがリュウとケンと同時に操作し味方2人状態で戦うことはできません!).つまり同時に起こることはありませんから,これらの場合は互いに排反です.したがって,求める確率は
\[
\begin{align*}
P(\text{A君が勝つ})=&P(\text{A君が勝つ}\cap\text{リュウを使う})+P(\text{A君が勝つ}\cap\text{ケンを使う})\\
&+P(\text{A君が勝つ}\cap\text{エドモンド本田を使う})+P(\text{A君が勝つ}\cap\text{春麗を使う})\\
&+P(\text{A君が勝つ}\cap\text{ブランカを使う})+P(\text{A君が勝つ}\cap\text{ザンギエフを使う})\\
&+P(\text{A君が勝つ}\cap\text{ガイルを使う})+P(\text{A君が勝つ}\cap\text{ダルシムを使う})
\end{align*}
\]
「A君が勝つ」という事象を\(A\),「リュウを使う」という事象を\(B_1\),「ケンを使う」という事象を\(B_2\),「エドモンド本田を使う」という事象を\(B_3\),・・・,「ダルシムを使う」という事象を\(B_8\)とおくことにすれば,上の式は
\[
\begin{align*}
P(A)=&P(A\cap B_1)+P(A\cap B_2)+P(A\cap B_3)+P(A\cap B_4)\\
&+P(A\cap B_5)+P(A\cap B_6)+P(A\cap B_7)+P(A\cap B_8)\\
&=\displaystyle \sum^{8}_{i=1}P(A\cap B_i)
\end{align*}
\]すなわち\[P(A)=\displaystyle \sum^{8}_{i=1}P(A\cap B_i)\]と書けることがわかります.これを一般化すると,

全確率の定理\[P(A)=\displaystyle \sum^{\infty}_{i=1}P(A\cap B_i)\]

であると言えそうです.これを全確率の定理と呼びます.

ところで「ストリートファイター」ってゲーム自体今はどれくらい知名度あるんだろう?僕の時代は知らない人はいないくらいに流行っていました(スクリューパイルドライバーが出せたらまさにヒーロー).なので馴染みやすいかなと思って例に挙げましたが….調べると今はストリートファイター5まであるみたいですね.プレイアブルキャラは40人(!)らしいですから,この場合は\[P(A)=\displaystyle \sum^{40}_{i=1}P(A\cap B_i)\]ですね^^;